三重県尾鷲市はどんなところ?三重県在住者からみた尾鷲市の魅力や特徴
三重県尾鷲(おわせ)市は、面積の9割を山林が占め、海と山に囲まれた自然豊かな街です。
三重県南部に位置し、昭和29年6月に尾鷲町、須賀利村、九鬼村、北輪内村、南輪内村が合併し「尾鷲市」が誕生しました。
今回は海水浴や磯遊びを始め、本格的なトレッキングなどもできることから人気のある尾鷲市をご紹介したいと思います。
尾鷲市の基本情報
尾鷲市は三重県南部に位置し東紀州地域の中央にあり、市の北には北牟婁郡紀北町、南には熊野市が広がり市の西は大台山系を境に奈良県に接しています。
東は太平洋(熊野灘)に面したリアス式海岸の入り江が広がっており、景観がとても素晴らしく大変魅力的な場所です。
ブリやマダイなどの海の幸や「尾鷲ヒノキ」などの特産品をはじめ、「熊野詣で」「伊勢詣で」でも有名だったことから、旅人も多かった熊野古道は「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されるなど、観光資源の多い地域でもあるのが特徴です。
尾鷲市の天気
太平洋沖合の黒潮がもたらす温暖で湿った空気が年間を通して流れ込むため、尾鷲市は暖かいながらも雨が多く降る街としてとても有名です。
「尾鷲の雨は下から降る」という言葉の通り一度にたくさんの雨が降り、雨粒の大きさは飴玉ほどにもなると言われているくらいです。
日本で一番雨が降る地域として全国で一位になったこともありますが、日照時間は全国平均とほぼ同じというのですから驚きですね。
2021年のデータをみてみると、尾鷲市の年間降水量が4,103㎜に対し東京は2,052㎜。
日照時間は尾鷲市が1,899h、東京が2,089hとなっています。
また、尾鷲市の最高気温は36°に対し東京は36.8°、最低気温が尾鷲市‐1.9°に対し東京は‐2.4°です。
東京とほとんど変わらない気候にもかかわらず、降水量はほぼ倍ですから、いかに雨がよく降る街なのかがわかります。
尾鷲市ホームページ
https://www.city.owase.lg.jp/owase_kurashi/0000019775.html
尾鷲市のアクセス状況
主要都市から尾鷲市へのアクセスの方法をご案内します。
〇車の場合〇
名古屋方面⇨約2時間5分
・東名阪自動車道→伊勢自動車道→紀勢自動車道→尾鷲北IC→尾鷲市
大阪方面⇨約3時間
・名神高速道路→新名神高速道路→伊勢自動車道→紀勢自動車道→尾鷲北IC→尾鷲市
・西名阪自動車道→天理IC→(名阪国道)→伊勢自動車道→紀勢自動車道→尾鷲北IC→尾鷲市
〇電車の場合〇
名古屋方面⇨約2時間30分
JR名古屋駅(JR特急ワイドビュー南紀)→JR尾鷲駅⇨約2時間30分
大阪方面⇨約3時間10分
・近鉄難波駅(近鉄特急)→JR松阪駅(JR特急ワイドビュー南紀)→JR尾鷲駅
尾鷲市アクセス案内
https://www.city.owase.lg.jp/0000000575.html
尾鷲市のおススメ観光スポット
尾鷲市の観光スポットをいくつかご紹介したいと思います。
■熊野古道■
紀伊半島に位置し、三重県、奈良県、和歌山県、大阪府にまたがっているのが熊野古道(くまのこどう)です。
熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へと続く参詣道の総称で熊野参詣道とも呼ばれ、2004年にはその歴史的な価値から世界文化遺産に登録されました。
国道の整備が進むまでの大正から昭和の間、生活用の道路として使用されていたものの、今は和歌山県観光振興課によりルートが整備されたことで、スタンプラリーなどの様々なイベントが開催されています。
■三木里ビーチ■
遠浅の白く輝く砂浜が約1㎞も続く海水浴場が三木里ビーチです。
紀伊の吉宗公が植えたとされる美しい松林が背後に広がり、夏になると愛知や岐阜方面、さらには大阪や京都から海水浴を楽しもうと多くの方が訪れます。
また「オープンウォータースイミング三重オープン」という長距離の水泳競技が開催される時期は、いつも以上に多くの方が訪れ賑わいをみせます。
■釣り■
尾鷲市の観光目的の一つとして、釣りを外すことはできません。
磯釣りも十分楽しめますが、おすすめは沖釣りです。
仮眠室が併設されている渡船もあり、潮や天候の状況によっては60㎝を超える大物が釣れることもあるんだとか!
多くの渡船は民宿も営んでいるので、自分が釣った魚を宿泊先で新鮮なうちに食べることができるのも嬉しいですね。
尾鷲市観光サイト
https://www.city.owase.lg.jp/owatabi/category/15-2-0-0-0-0-0-0-0-0.html
尾鷲市の特産品
■マハタ■
大型の肉食魚としても知られているマハタの養殖は、尾鷲市が力を入れている事業のひとつ。
天然物の漁獲量が少ないうえにとてもおいしいことから、幻の高級魚とも呼ばれています。
マハタの養殖は昭和60年ごろからはじまり、三重県で一番最初にマハタの養殖を始めたのが尾鷲市でもあります。
マハタはコラーゲンが豊富で、もちっとした歯ごたえと熱を入れても身が崩れにくいという特徴があります。
尾鷲市外へのマハタの知名度を上げるべく、市をはじめマハタを取り扱う生産者や漁協組合、県による「おわせマハタ協議会」が設立されており、多くの方に尾鷲産のマハタを食べてもらおうと流通の促進に力を注いでいます。
どんな料理とも相性のよい尾鷲産のマハタをぜひご賞味ください。
■尾鷲甘夏■
尾鷲の穏やかな気候と急な傾斜が特徴の地形は、甘夏の栽培にとても適しています。
ミネラルを含んだ潮風と太陽光がみずみずしい甘夏作ることから、尾鷲で作られている甘夏は「尾鷲甘夏」としてとても知られています。
酸味と甘みのバランスが絶妙でうまみがぎゅっと凝縮されているので、生のままはもちろんジュースやポン酢などの加工品にも利用されています。
■カツオの生節■
「生節」は、東紀州の伝統食で、尾鷲港などで水揚げされたカツオを使用して作られています。
カツオは薬草などと一緒に約2時間茹でたあと、ピンセットを使って丁寧に骨を取り除いています。
その後、サクラやカシの木の煙で約3時間ほどいぶして出来上がるのがカツオの生節です。
香りも抜群にいいので、そのままご飯に乗せてお醤油を少し垂らして食べるもよし、マヨネーズなどの調味料と合わせて野菜やお肉につけて食べるもよし。
尾鷲さんの生節はお土産としても人気がありますので、贈り物としてもおすすめですよ。
■あぶり■
あぶりとは、桜や樫の生木で燻製にした新鮮な魚のことを指します。
魚の種類は獲れる時期や量によって異なり、春先は小サバや大サバ、ブリ、カツオなどが主に使われます。
あぶりは尾鷲市最南の梶賀町で昔から伝わる製法で、ぱっと見は干物にとてもよく似ていますが、燻製特有の香ばしさと歯ごたえは一度食べたらやみつきになってしまうほどでのおいしさです。
母から娘へと受け継がれる地元の味として愛されていたものの、最近では地域の人々が主となり1人でも多くの方にあぶりを知ってもらおうと土産物産店などでも販売されるようになりました。
尾鷲市の名物
https://www.city.owase.lg.jp/owatabi/category/15-3-2-1-0-0-0-0-0-0.html
尾鷲市のいいところ
人口約14,000人の尾鷲市は、今移住にとても力を入れています。
雨は多いものの温かな気候から海と山の幸に恵まれ育った地元の人々は、気候と同じようにとても温厚だと言います。
「特に用はないんだけどね」
「ここ最近行き会っていなかったね」
「野菜がたくさん採れたからおすそわけ」
など顔を見ると気さくに声をかけてくれるんだとか。
また保護者がフルタイムで安心して働けるよう放課後児童クラブをはじめ、急な用事で子供を預けなければいけない時などに利用できるファミリーサポートセンターもあります。
親御さんのリフレッシュの時間の確保にも利用することができるとあって、尾鷲市に住む子育て世帯に大変喜ばれているようです。
加えて、尾鷲市への移住をサポートするための空き家情報や尾鷲市を知ることができるイベントなども定期的に行われており、尾鷲市を移住先として検討されている方が気軽に足を運べるよう工夫しています。
尾鷲市移住情報
https://www.city.owase.lg.jp/owase_kurashi/
尾鷲市の不便なところ
尾鷲市は大きな主要都市というわけではありません。
名古屋や大阪方面から比較的距離もあるため、公共の交通機関が充実しているとは言い難い面もあります。
そのため、自家用車が必要(場合によっては人数分)となることがほとんどです。
また、日照時間は東京並ではあるものの、降水量が多いのも住むうえでネックになってしまうこともあるようです。
ですが、それをも上回るほど尾鷲市には素晴らしいところが多いこともあり、移住先として尾鷲市を選ぶ方も増えています。
まとめ
今回は、三重県南部、東紀州地域の中央に位置している自然豊かな尾鷲市をご紹介しました。
実際に移住を検討されている方のための移住情報や就業支援など、知りたい情報が尾鷲市のホームページにて随時更新されています。
主要都市からのアクセスが良いわけではありませんが、それでも移住をしたいという方が後を絶たないのは、それを上回るほどの魅力がある街ということでもあります。
この機会にぜひ、尾鷲市のことをもっと知っていただけると嬉しいです。
尾鷲市移住/就業情報
https://www.city.owase.lg.jp/owase_kurashi/index.html#link-job